美しい姿と美しい音色。ピアノのあるリビングは、憧れの風景ですね。夕方、近くの家から聞こえるピアノの音色は、とても微笑ましいものです。上手な音色、おぼつかない音色・・・そんな音色でも、ピアノは心を癒してくれます。
ピアノは指を動かし、音を聞き分ける、音符をよむことが出来るなどの脳を活性化させる利点がたくさんありますので、小さい頃からピアノを習われていた方、今から習ってみようと思われる方、お子様を習わせようと思われ始めている方・・・いろいろな方がいらっしゃることと思います。
ピアノを楽しもうとする時に、やはりご自宅にはピアノがあった方が良いと思います。なぜなら、ピアノは実際に触れてみて覚えられるものですし、実際の音色を楽しむものですから。
最近は、いろいろな事情に合わせて、状況にあったピアノを選ぶようになってきています。どれだけピアノを楽しむ予定?予算は?住宅事情は?
“ピアノ”といものは、本来はグランドピアノを意味するものですので、やはりグランドピアノはピアノの王様といったところでしょうか。グランドピアノも、本格的に弾かれている方に対応しているものや小型のものもあって幅が広くなってきていますし、アップライトピアノの人気ぶりは健在ですし、最近の住宅事情に合わせるかのように電子ピアノも人気上昇中です。ご自分の状況にあわせたピアノをお選びになられて、ピアノライフを楽しまれてみてはいかがでしょうか。
アップライトピアノは、箱型のピアノです。限られた設置面積でピアノが楽しめるように、と弦を縦に張っていますのでコンパクトな反面ピアノ本来の豊かな表現力に乏しいところがあります。でも、アップライトピアノは、おそらく1番需要の高いピアノではないでしょうか。
一般のご家庭や学校などで、良く見かけますね。家庭での、レッスン用または趣味用として、お部屋におかれているご家庭も多いことと思います。
大きさ的には、高さが110センチくらいからで間口も150センチ程。奥行きも60センチ程度と、畳一帖に置けてしまえるサイズと標準的な機能を兼ね備えたところが、アップライトピアノが愛されている理由と言えるでしょう。将来的に趣味で弾かれる予定であるならば、アップライトピアノでも十分に楽しめることと思います。
“ピアノ”というのは、本来はグランドピアノを指して言う言葉です。 グランドピアノは、音の大きさの幅が大きく、響きが豊かで多彩な音色を持ち、鍵盤のタッチ感には文句のつけようもない・・・と、どれをとってもピアノ本来の理想の形であるために、大変豊かな表現力を出す事が出来るピアノです。
ですから、作曲家たちが曲に込めた思いや、曲の持つ音色をあますことなく再現することが出来る唯一のピアノなのです。グランドピアノの優雅な姿が自宅にある風景は、子供の頃からの憧れの風景ですよね。ただ、自宅にグランドピアノを・・・となると、ネックになるのはスペースのことでしょうか。
実際アップライトピアノと比べてしまうと、幅があるように感じてしまいがちですが、本当は畳2帖におけてしまえるものなのです。間口はアップライトピアノとほぼ変わりませんし、小型のグランドピアノであれば、奥行きも150センチほどですので、意外にも6帖子供部屋にも置けてしまうんですよ。ピアノをずっと続けていく可能性があるなら、グランドピアノの方がオススメです。
グランドピアノとアップライトピアノ。形や値段の違いは歴然としているけれど・・・どこがどう違っているのか、ご存知ですか?
まずはピアノの頭脳ともいうべき打弦機構“アクション”の違いですが、グランドピアノは横型となっていますし、ハンマーは自動で戻るために素早い連打がスムーズに行えます。一方でアップライトピアノのアクションは縦型で、ハンマーはスプリングで戻すために素早い連打に限界が生じてしまいます。
また、ペダルの違いとしましては、グランドピアノにはダンバーペダル(余韻を持続させる)とシフトペダル(音量を下げるだけでなく、音色も変えられます)とソステヌートペダル(余韻を残す)の3つのペダルがありますが、アップライトピアノでは、ダンバーペダル(余韻を持続させる)とソフトペダル(音がソフトになります)とマフラーペダル(音量を下げる)という3つのペダルという風に、ペダルの数ではなく、機能に違いがあるのです。
このように、グランドピアノは弦の張り方などの全てがピアノとして理想的で表現力が素晴らしく、音も鏡板から直接耳に入るために、細部まで聞き取れるなどの繊細さを持ち備えています。対してアップライトピアノは、限られたスペースでピアノを楽しめるようにしたものなので、音響的には理想とはいえないのが現状です。
電子ピアノとは、字のままですが、電子によって作られた音を出すピアノです。形としては、キーボードタイプ・アップライトピアノタイプ・グランドピアノタイプと揃っていますので、用途やお部屋のサイズに合わせて選ぶことが出来ます。
以前の電子ピアノは、音の質も鍵盤のタッチ感も、本物と比べると断然と劣るものでした。でも最近の電子ピアノは、質が急激に向上しています。本物のピアノに勝つことは出来ませんが、各社の努力で、音はグランドピアノのような音色を奏で、鍵盤のタッチ感もグランドピアノに近づくことが出来ました。また、コンパクトで軽いために置き場所を選びませんし、音量が変えられますのでマンションなどの集合住宅でもピアノを楽しむことが出来ますし、録音機能など、便利な機能が満載の機種も多く存在しています。
ただ、本物のピアノは調律などの手入れをすることで、長いあいだ、美しい音色を奏でるものですが、電子ピアノは一種の電化製品ですので寿命もあります。だからといって、住宅事情や金銭的事情でピアノを楽しむということ自体を諦めてしまうのならば、割り切って電子ピアノで楽しまれてはいかがでしょうか。
ピアノは、1709年にイタリアのフィレンチェに住む宮廷音楽家バルトロメオ・クリストフォリによって作られました。1709年といえば、バッハやヘンデルがまだ20歳代半ばだったころのことです。
当時のピアノは“クラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ”という名で呼ばれていました。直訳すると、“大きな音も、小さな音も出すことのできるチェンバロ”です。そうです、ピアノはチェンバロを進化させたものなのです。とは言え、このピアノには88鍵もの鍵盤はありませんし、大衆の前で弾きこなせるだけの音量もありませんでした。
時代とともに改良された結果、今日のピアノが誕生するのです。そして、長かった名前も略され、“ピアノ”と呼称されるようになったのでした。
1726年、バルトロメオ・クリストフォリはエスケープメントやダンバーを発明しました。クリストフォリの弟子であるジルベルマンはそれらを改良した“ハンマーフリューゲル”というピアノを完成させました。バッハが、この“ハンマーフリューゲル”というピアノを弾いていたという記録が残っていますが、実際にピアノを使って作曲したという記録は残っていません。
1755年になって、チェンバロ製作者のスタインがピアノの製作を始めます。このスタインのピアノは、当時としては大変弾きやすく、軽くてなめらかな弾き心地でしたので、多くの作曲家に受け入れられ、特にモーツアルトは、21歳で出会ったスタインのピアノを晩年まで愛用したと言われています。
時代とともに改良を重ねてきたピアノは、より現在のものに近くなり貴族社会での生活になくてはならないものとなる程の存在感を発揮してきました。
1783年には、イギリスのジョン・ブロードウッドがダンバーペダルを発明しました。このダンバーペダルがピアノ演奏に与える影響は絶大なもので、ピアノの表現力を大きくするための画期的な発明でした。ピアノの音域も5オクターブと広がりました。ベートーベンは、彼の数多くの作品を作るにあたり、このブロードウッドのピアノを愛用したとされています。
1800年には、ホーキンスによって最初のアップライトピアノが完成されてもいます。このアップライトピアノは、響板を支える鉄製のフレームを持つもので、現在のアップライトピアノの原型となりました。ただ、音響を広げることが出来ず、この時は失敗に終りました。
18世紀後半、産業革命が起こったことによって、それまでは庶民だった民衆の中にも、裕福な市民階級が登場します。
彼らはこぞって貴族の象徴でもあったピアノを手に入れようとしました。このため、ピアノの需給は急増しました。それまでは少量生産で作られていたピアノも、需要の高まりとともに工場による大量生産で作られるようになっていました。
そんな折、フランス革命によって貴族社会が崩壊を迎えます。職を失った多くの音楽家たちは行き場を失い、対象を大衆に求めるようになりました。町のホールなどでコンサートが開かれるようになり、市民の生活の中に音楽が広がっていきました。と同時に、ピアノにはホール全体に響くだけの音量と音域広さが要求され、当時の優れた工業技術によって様々な改良が加えられました。こういった時代の流れの中、ピアノはより普及していくのです。
ピアノの内部には、天然素材で作られた精巧な部品があり、約230本もの弦が張ってあります。
この弦にはそれぞれ80〜90kgの強い力がかかっているため、時間がたつと何もしていなくても音のくるいが生じてきますし、ピアノ自体が温度や湿度に敏感ですので、そのコンディションを良い状態で保つためにも、1年に1〜2回の定期的な調律をおすすめします。
調律というと音程を合わせるという作業だけと思われがちですが、音程を合わせるだけでなくピアノ全体が健康な状態かどうか、ハンマーの磨耗、鍵盤のゆるみ、ペダルの動きなどの、普段は気付かないところまで、調律師がチェックしてくれるといった、言わばピアノの健康診断のようなものです。
せっかく購入したピアノ。安い買い物ではなかったハズですよね?いつまでも良い音を奏でていて欲しいから、定期的な調律をオススメします。