日本でも近年「DIY」という言葉をよく耳にする様になりました。DIYとは「Do It Yourself」の略語で直訳すれば「自分の手でやりましょう」ということになりますが、一般には住宅補修・修理、設備の製作やなどを自らの手で行い、より暮らしやすい快適な生活空間を作り出そう・・・と言った意味で使われることが多いようです。少し難しく聞こえるかもしれませんが家具や棚の製作から水道蛇口のパッキン交換や色の剥げた部分のペンキ塗り、電球の交換も立派なDIYなのです。この様に、ちょっとした補修から今までは業者に頼んでいたような作業、インテリアショップ等で購入していた収納棚、テーブル、椅子と言った家具の製作に至るまで経験を積めば意外と自分で出来る作業は多いものです。
DIYが広く一般に浸透した背景にはホームセンターの普及が大きな要因の一つだと言えるでしょう。日本で最初のホームセンターが誕生したのは1972年のことでした。それまでは材料は資材店、道具は金物店で購入すると言った様にそれぞれの専門店で購入するのが一般的でしたがホームセンターの誕生により全てが一つのお店で手に入る様になったのです。現在では道具や資材はもちろん、家具や日用品、ペット用品にいたるまで様々な商品がホームセンターで販売されており生活に密着した身近な存在になっています。また、DIYに必須ともいえる道具に関しても以前は高価でプロの方達が使用する高級品という感もありましたが、今では価格も安くなり入手が容易になったのでDIYを始めやすくなったことも普及した要因だといえるでしょう。さらに、自分が手を加えなくとも何でも手に入る現在だからこそ、自分の手で作業を行うことが目的である「DIY」の魅力と楽しさを見出す人が増えてきたのではないでしょうか。今では簡単な住宅補修を行っている方から自身の手で家を建ててしまうほどの方まで、様々な方がDIY楽しんでいます。ぜひ、あなたも簡単なことから始めてみてはいかがでしょう。
DIYの魅力は「自分の手で仕上げた」という達成感や満足感ではないでしょうか。また、必要なサイズの家具等を自分の好みにデザインしてオリジナルの家具等を製作する事も出来ます。これもDIYの大きな魅力です。この様に、市販品に欲しいサイズの物が無ければ必要なサイズで製作するのも一つ方法です。プランを練る事に始まり、材料探し、材料の加工、組み立て、仕上げ作業といった工程を経てあなただけのオーダーメイドの家具等が出来上がるのです。これらは、完成した時の喜びはもとより、そこに至るまでの過程も楽しむ事も出来ます。この様にDIYは物作りの楽しさをあなたに伝えてくれる事でしょう。
DIYには木工、鉄工、塗装といった様々な作業がありますが、それぞれの分野でよく登場する専門用語等は知っておいた方が理解も早いでしょう。また、様々な道具を使用しますが使用方法を誤ると大変危険な物もあるので、それらの使用方法についての正しい知識も必須です。もし、そういった事に不安があるのならホームセンターに行ってみることをおすすめします。最近では、DIY教室などを催す店舗も増えており、実際に道具の使用方法や注意点などを教えてもらう事が出来るので、こういった教室に参加して基礎を身に付けることはDIY上達の近道となるでしょう。
DIYは非常に奥が深いと言えますが、どんな場面でも道具がなくてはDIYは成り立ちません。そんなDIYが手軽に取り組めるようになった背景には電動工具の普及があげられます。それまではノコギリや金槌を使い手作業で行われていた作業も切断は丸ノコを使い、釘の代わりにドライバードリルでビスをもむことで同じ作業が簡単で正確にできるようになりました。その作業効率は手工具の比ではありません。その手軽さがDIYを始めるきっかけとなり、やがて物作りの楽しみを覚えたという人も多くいることでしょう。現在では手作業で行っていた様々な作業が機械化され多くの電動工具が各メーカーから発売されています。それらを上手く利用することでDIYの可能性は大きく広がるでしょう。
ドライバードリル一つを取っても数多くのメーカーから発売されており、その中から自分にあった物を選ぶのは難しいことです。一度、購入すると長く使うものですから後悔しないためにも事前にカタログ等で性能を調べ比較検討しておくことも重要です。また、実際に使用している知人がいるなら使い勝手等を聞いてみるのも大変参考になります。大きなホームセンターなどでは購入前に使い勝手を試せる店舗もあるようなので、そういったコーナーが設置してある場合は積極的に利用したいものです。いずれにしても使用目的や用途を明確にしておれば、それに見合った道具を見つける事が出来るでしょう。
DIYで使用される道具には非常に多くの種類があるので、ここでは一般によく使用される使用頻度の高い主な道具を紹介いたします。
穴あけとネジ締めが行える一台二役の便利な道具です。電源はバッテリー式の物が多く、コードレスのため作業場所を選びません。また、チャックに取り付けるビットを変えることにより様々なサイズのネジ締め、ドリルによる穴加工を行うことが出来ます。バッテリーの出力にも数種類ありますが12Vのものがパワーにも余裕があり扱いやすいでしょう。
回転軸であるドライバー軸に強い衝撃を与えることで強力なネジ締めが可能です。その締め付け力はドライバードリルを遙かに凌ぎます。また、インパクトドライバーは回転トルクも強いのでネジ締めを行う際は、インパクト用ソケットレンチを使用しないと衝撃で割れる場合があります。ビットにはドライバードリル同様、様々なタイプが用意されているので多くの作業を行うことができます。
日曜大工では材木を効率よく切断するため必需品と言えます。しかし材木だけではなくチップソーを交換することでレンガやブロック、塩ビパイプや鉄パイプの切断までも行えるので、その汎用性は非常に高いと言えるでしょう。この様に素材の切断には非常に有効な道具ですが高速で回転するチップソーは巻き込まれると大変危険です。作業時は服の袖口等巻き込まれまい様に注意する必要があります。
DIYで物を作る際、必ず行うのが寸法測定です。測定具にも様々な種類のものがあります。長さを測定するメジャーやサシガネ、丸材の直径やパイプの内径を測定する時にはノギスがあると便利です。テーブル等の天板の水平を確認するためには水平器が必要になるでしょう。このように測定箇所に応じた測定具を使用することが正確な物作りには重要です。また、サシガネやノギスの様に一つで様々な測定が出来る測定具もあるので、その使用方法を知っておくことも大切です。一般家庭にDIYが広く浸透した現在、DIYに関する相談や指導、提案の出来るDIYのプロの需要が高まってきています。そこで、(社)日本DIY協会が中心となり昭和58年よりDIYアドバイザー認定試験を実施し人材育成を行っています。この認定試験は一次試験に学科、二次試験に実技と面接を行いDIY全般に関する事柄を対象に指導能力、助言能力を問う内容となっています。DIY人口はこれからも増えると予想される今、DIYアドバイザーの役割は大きいといえるでしょう。
近年、DIYを取巻く環境は急速に発展してきました。高性能で安価な道具が登場し、ホームセンターの普及に伴い、材料も専門店に行くことなく気軽に手に入れる事が出来る様になりました。この様にDIYを行う環境は整ったと言えるでしょう。今後はユーザー自身がそれをどの様に創意工夫を凝らし活用していくかが問われてくるのではないでしょうか。あなたのアイデア次第でDIYはより身近なものとなり日常生活に無くてはならないものになる事でしょう。