インプラント(implant=植え付けるの意)は人工歯根療法と呼ばれており、失った歯の根にあたるあごの骨に人工の歯根を埋め、その上に人工の歯を固定するための土台を作ります。そして、土台に義歯を設置して完了します。
入れ歯のように歯ぐきにあわせた土台の上に歯が存在すると、動き易く不安定になったり不快感・違和感を感じがちになります。また、歯が抜けた後のあごの骨はだんだん小さくなることから更に入れ歯がずれることにもなりやすいのです。
インプラントにすると直にあごの骨と固定される為、自然の歯と同じ感覚と安定感を得ることができます。これはチタンが骨と結合するという特質をもっているからです。
インプラント体はチタンで出来ているのですが、チタンは体には全く無害な材質だと言われております。
インプラントは「フィクスチャー」「アバットメント」「上部構造」の三段階で構成されています。
ネジのような形のフィクスチャーはあごの骨と結合して歯根の役割をもち、歯間を切開して骨に埋め込み縫合します。(1回目の手術)状態によりますが骨と結合する3〜7ヶ月後に、再び歯肉を切開し、フィクスチャーに「アバットメント」を固定します。(2回目の手術)その後上部構造である「歯」を固定します。
人は永久歯を失うと、残念ながらいかなる治療をしても二度と生え替わってきません。何らかのアクシデント、虫歯、歯周病・・・。
人は思わぬところで大事な永久歯をなくしてしまうことがあります。インプラント以外の治療法では「入れ歯」治療や「ブリッジ」治療といった手法で無くなってしまった歯を補ってきました。しかしながら、「入れ歯」治療や「ブリッジ」治療だと固いものがうまく噛めない、発音がおかしい、また長く使っている間に合わなくなってガタついてきたりする、健康な歯に傷を付けてしまうのに抵抗感がある・・・。
こういったことから、インプラント以外の治療法は今まで様々な問題から敬遠されがちでした。ここで新たに開発された治療法が「インプラント治療」です。インプラント治療は、失ってしまった自分の歯の替わりにからだに安全な人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を作製して噛み合わせを回復する画期的な治療法です。また、インプラント材には、骨との親和性の良いチタン合金などが使われているため、安全に治療を受けることが出来ます。
インプラント治療という新しい治療法があることを、あなたの治療のメニューに追加してみてはいかがでしょうか?きっと、明るい未来が見えてくることでしょう。
インプラント治療は、まずインプラントとは何かというカウンセリングから行われます。歯周病についてや入れ歯治療やブリッジ治療との比較の説明、簡単な治療の手順をお話しします。次に問診、触診、レントゲン写真、お口の中の模型、お口の中の写真を参考にして、インプラント治療が可能かどうか、治療の進め方をどうするか分析した後、実際の治療作業に入ります。
実際のインプラント治療はまず歯が無くなった顎の骨に、人工の歯根(インプラント材:素材として使われているのは純チタンです。この素材は、人間の体となじみやすく、あごの骨や歯ぐきの粘膜との適合性が高いという特長があり、心臓のペースメーカーや関節の部品、等にも使用されていて、拒絶反応が少ない安全な素材として高く評価されています。)のボルトを埋め込んで、新しい土台を作ります。
インプラントの手術の程度は、少し難しい親知らずを抜くレベルなので、慣れた医師が行えば、数十分で終わります。また手術は麻酔をかけて行いますので手術中に痛むことはほとんどありません。歯を抜いた時のように手術後少し腫れることはありますが、通常は2〜3日でおさまります。
次に人工歯根が骨と結合するまで期間をおき、しっかりと結合したら人工の歯を取り付けます。インプラント治療の期間は、インプラントを埋めた部位や骨の質など個人差がありますが、4ヶ月〜7ヶ月程度です。
インプラントが人口の歯だからといって、虫歯や歯周病には感染しないと考える方がいらしたとしたら、それは大きな間違いです。確かに虫歯にはなりませんが、インプラントは天然歯のような防御機能がかけているので、インプラント治療後のメンテナンスを怠ると、天然歯以上に歯周病になりやすく、インプラント自体が使いものにならなくなることもあります。したがって、インプラント治療の終了後、インプラントを長持ちさせるためには、適切なホームケア(ブラッシング)とドクターケア(半年に1回程度の定期的な検診でインプラント内のネジに緩みがないか等を検査)が不可欠です。