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精密機械

精密機器の要 IC

皆さん、精密機器と言えば何を思い出しますか?やはり、精密機器の代表と言えばコンピュータなどの基盤がこれにあたるでしょう。そのコンピュータの基盤は、小さなICが集まって出来たものです。つまり、ICは精密機器の最も重要なパーツといえるでしょう。

ICによる精密機器業界の発展

ICは精密機器の要であると書きましたが正しくそのとおりで、ICの発展と共に精密機器業界は大きくなってきました。その「ICの発展」とはひとえに「ICの集積度」の事であるといえるでしょう。「ICが精密機器内の最小単位」であるかの記述を先ほどしましたが、実際はそうではありません。

ICの中には小さなトランジスタや抵抗、コンデンサなどが集まっており、その集積度でICの性能は決まります。例えば携帯電話を思い出してください。最初の携帯電話はとても大きく本体を肩から担がないといけないくらいの大きさでした。しかし今では片手に収まるくらいの大きさになっています。

これは、ひとつのICの中に収めることの出来る回路の数が格段に増えたことに起因するのです。こうしてICの集積度を上げることで商品の利便性を向上させ、それが精密機器業界の活性化と技術向上につながっているのです。

どんどん集積度があがっていく精密機器の世界ですが、一時期「近い将来にその限界がおとずれる」といわれていました。 集積度が上がるということは、回路の配線同士の間隔が狭くなるということです。その結果、回線同士で影響を及ぼしあい、正しく電気を送れなくなるといわれていました。そして、コンピュータは正確に動作しなくなりデータの消失などの危険性があるといわれていました。

これまでの精密機器産業では、微細化に微細化を重ねてきた。しかし、それにつれて、いっそのこと原子や分子といった物質の最小単位から、コンピュータを組みたててはどうか、ということが考えられるようになってきた。このように、分子一つ一つにトランジスタやワイヤなどの素子の役割をもたせようとする分野は「分子エレクトロニクス(Molecular Electronics)」などと呼ばれている。

精密機器とシリコン

半導体の材料にシリコンが使われるのは

半導体の基板として使える材料としては、シリコン(Si)・ゲルマニウム(Ge)・ガリウム燐(GaP)・ガリウム砒素(GaAs)等があります。しかし殆どの半導体でシリコンが使われています。シリコンは地球上に多く存在し入手しやすいという事もありますが、一番の理由はシリコンの酸化物である二酸化珪素(SiO2)が非常に安定な物質で、保護膜として最適なためです。ガリウム燐・ガリウム砒素等の化合物半導体は発光素子に使われます。

シリコンウェーハはなぜ丸い円盤状をしているのか

シリコンの単結晶は引き上げ法で作ります。るつぼの中に熔融したシリコンを入れておき、そこに細いシリコンの単結晶棒を接触させます。単結晶の棒をゆっくりと引き上げると、熔融シリコンが結晶成長してきます。引き上げ速度が遅いと縦方向の結晶成長だけでなく横方向にも成長するため、細い単結晶棒の下に太い円柱状の単結晶が出来ます。太さは引き上げ速度の調節で変えることが出来ます。このようにして出来た円柱を輪切りにしてウェーハを作るため、円盤状になるのです。

なお昔ゲルマニウムが使われていた頃、ゲルマニウム単結晶はゾーンメルト法で作られていました。ゾーンメルト法で作った結晶は四角柱の形をしていたため、ゲルマニウムのウェーハは四角形(台形)をしていました。

ICの価格の変動

集積度と価格の変動

ICほど値下がりの大きなものはないでしょう。特にメモリーとかCPUの値下がりは激しく、まだ下がるのではないかと思うとなかなか買えなくなるものです。ICの値段を決める要素に集積度と歩留まりがあります。集積度というのは単位面積にどれだけ多くの素子が入っているかを表すもので、微細化が進むほど高くなります。微細化についてはスケーリング理論というものがあります。これはある条件に基づいてICの寸法をそのまま比例縮小するというものです。スケーリング理論で70%に縮小すれば面積は約半分となるため単純にコストが半分になります。実際には形成できる限界寸法の制約がありますが、技術開発によりこの限界寸法は年々小さくなっています。

歩留まりと価格の変動

歩留まりというのはICの良品率のことです。同じように作ったICチップでもすべてが良品とは限りません。一般的にはパーセントオーダーの不良品が混じるため、全数検査で選別を行います。不良品が混じる要因として、ディフェクトと工程のばらつきがあります。ディフェクトと言うのはシリコンウェーハが持っている結晶欠陥とか、ごみ・ちりのようなものがチップに付着して発生します。これらは確率的に発生するものでゼロにすることは出来ません。またディフェクトの部位によってはまったく問題とならないこともあります。もう一つの工程のばらつきというものもゼロにすることは出来ませんが、作り込むことによって分布を狭くしたり、中心値を最適化することが可能です。そのため作り込みにより歩留まりは上がっていき、コストを下げることが可能になるのです。

微細化が進むとディフェクトの影響を受けやすくなり歩留まりは下がる恐れがあります。一方微細化でチップサイズが小さくなると、面積が小さくなるためチップ当たりのディフェクト数は減るため歩留まりは上がる可能性があります。両者の兼ね合いで最終的には上がったり下がったりします。

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